Keith Jarrett / Invocations The Moth And The Flame

邦題『沈黙への誘惑・夢幻』。邦題を付けたことで、なおさら難解になった感じだ。ここでのタイトルは単なる記号としても、不思議な2枚組である。一枚目が1980年10月録音、二枚目が79年11月録音で、一年近い間があり、しかも年代が逆転している。録音場所も修道院と音楽スタジオ。2つの全く異なる録音を一つのアルバムにまとめた理由が不明。LPのライナーノーツを担当した野口久光氏は、そこのことに一切触れていない。「最近のキースの音楽(演奏)に説明を加えることはいかにも無意味のように思えるので・・・」と書いてあり、逃げられてしまった。このアルバムのコンセプトについて、野口氏なりの意見を知りたかったのだが。

スタンダーズ・トリオが始動するのは83年1月。本アルバムInvocations The Moth And The Flameからスタンダーズまでの3年間は、キースはジャズから遠のいた。ジャズピアニストでないキースの実験開始アルバムである。今だから言えるのだが、この実験は大失敗に終わった。

Disc 1 - Invocations
1. First (Solo Voice)
2. Second (Mirages, Realities)
3. Third (Power, Resolve)
4. Fourth (Shock, Scatter)
5. Fifth (Recognition)
6. Sixth (Celebration)
7. Seventh (Solo Voice)

Keith Jarrett - pipe organ, soprano saxophone
Recorded in October 1980 at Ottobeuren Abbey.

Disc 2 - The Moth And The Flame
1. Part I
2. Part II
3. Part III
4. Part IV
5. Part V

Keith Jarrett - piano
Recorded in November 1979 at Tonstudio Bauer, Ludwigsburg.

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