2011年4月9日、リオデジャネイロでのキースのピアノソロ。Disc 1が39分14秒、Disc 2が51分20秒。全体で16曲、というか16パフォーマンス。単純に平均すると、1曲は6分足らず。伝えたい事、演じたい音楽を端的に表現できるならば、それでよし。ただ、即興であるからこそ、自分一人であるからこそ、楽器との対話を進めることでイマジネーションが湧いてくるはず。結果的に、長尺の演奏となることは、ある意味必然。聴く側も、そのプロセスを感じ取って高揚していくのだ。
それとは反対のアプローチ。このアルバムは演奏が盛り上がってきたところで、あっさりと終わる。余韻を残すこともなく。リオの観客は緊張感を保ち集中しているにもかかわらず、キース自身の緊張感が続いて行かない。1か月後に66歳を迎える時のライブ。衰えが見え始めたのか、それとも演奏スタイルを変えようとしたのか。得意技の雄叫びも、ここでは影を潜めている。
Disc 1
1. Part I
2. Part II
3. Part III
4. Part IV
5. Part V
6. Part VI
Disc 2
1. Part VII
2. Part VIII
3. Part IX
4. Part X
5. Part XI
6. Part XII
7. Part XIII
8. Part XIV
9. Part XV
Keith Jarrett - piano
Recorded on April 9, 2011 at The Teatro Municipal, Rio de Janeiro, Brazil.