Keith Jarrett / Staircase

現在所有するキースのアルバムは53作品。ソロが11作で、その中で本作同様のスタジオ録音は5作である。スタンダード曲によるソロアルバムThe Melody At Night, With Youを除いて、どのアルバムも曲名は記号のようなもの。例えば、ケルン・コンサートならばPart Iで始まる。一方、本作に収められた曲は、Staircase(階段)、Hourglass(砂時計)、Sundial(日時計)、Sand(砂)という曲名(イメージ)が付けられている。では、イメージを創り上げてから即興演奏に入ったのか、即興演奏のあとに曲名を付けたのか。他のアルバムとの違いを曲名に出しているかので、前者であったと思いたい。

演奏内容は信じ難い。スタジオのピアノの前へ座り、74分を超えるソロを演じること。1976年5月、パリのスタジオで録音というデータしか明らかにされていないので、一日で録り終えたかどうか分からないが、だらだらと時間をかけていたはずはない。緊張感はそう長く続かないものだ。こういうアルバムを聴くと、キースという人間のある種の怖さを感じる。

1. Staircase Part 1
2. Staircase Part 2
3. Staircase Part 3
4. Hourglass Part 1
5. Hourglass Part 2
6. Sundial Part 1
7. Sundial Part 2
8. Sundial Part 3
9. Sand Part 1
10. Sand Part 2
11. Sand Part 3

Keith Jarrett - piano

Recorded in May 1976 at Davout Studios, Paris.

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