Keith Jarrett / The Survivor's Suite

タイトルには組曲とあるが、Beginning(27分10秒)で始まってConclusion(21分18秒)の2曲で終わってしまう構成。だが、それぞれの曲の中に起承転結があり、何度も聴き込んでいくと一つのドラマを描いているような気がしてくる。さらに注意深く聴き込むと、多重録音している感じだ。多重録音を全面的に否定するつもりはない。しかしながら、アルバムSolo-ConcertsやThe Köln Concertで、究極のソロ・インプロビゼーションを演じたキースに、その必要性があったのだろうか。

トータル48分余りの演奏は、ダレる箇所が全くなく完璧。敢えて言えば、人影のないプール付きの家をジャケットにした点だろうか。せめて煙突から煙が出ていれば人の気配を感じたのに。それより、邦題の『残氓(ざんぼう)』の意味が未だに解らない。

1. The Survivor's Suite - Beginning
2. The Survivor's Suite - Conclusion

Keith Jarrett - piano, soprano saxophone, bass recorder, celeste, drums
Dewey Redman - tenor saxophone, percussion
Charlie Haden - bass
Paul Motian - drums, percussion

Recorded in April 1976 at Tonstudio Bauer, Ludwigsburg.

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