森山威男 / 山

このアルバム『山』の前編である『森』と同様に、ライナーノーツで森山自身が父親のことを書いている。『山のように威厳のあった父のこと。〈中略〉高校生のとき、父は俺を歯医者にしたかったらしい。父にお願いをした。「俺、ドラムをやりたいんだ。東京に習いに行かせてくれ」「本当にそうしたいなら、やりなさい。心配するな」と言ってくれた。死ぬ気でがんばろう、と思った。〈中略〉ドラマーになっても父は俺をだめな息子だと思っていたらしい。初めて俺の演奏を聞いた後、言った。「そんなに汗をかいて、命っきり叩かんと生活できんのか」大笑いした。〈中略〉入院中の父の耳元で「赤とんぼ」を歌ってあげた。じっとしていた。山のように。』

前編『森』は重量感、後編『山』は高揚感。『森』と『山』で、森山威男は一つの頂点に登り詰めた。

1. A Fox In The Woods
2. Sound River
3. Hey, Open Up!
4. Tribute To Trane
5. Sunrise

音川英二 - soprano saxophone, tenora saxophone
George Garzone - soprano saxophone, tenora saxophone
田中信正 - piano
望月英明 - bass
森山威男 - drums

Recorded on March 9 & 10, 2002 at studio F, Tajimi-shi, Gifu.

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