社会人になって二子玉川のアパートに住み始めた頃、週末は渋谷のディスクユニオンに行くのが習慣だった。財布に余裕がある時は、新宿のユニオンまで足を延ばして…。渋谷か新宿かは覚えていない。このアルバムの前知識は何もなかったものの、輸入盤中古LPが数百円だったので、他のLPと一緒に購入。アパートに戻り、ターンテーブルに載せたときは驚いた。いきなり男女混声コーラス。マッコイは血迷ったかと思いながら、Inner voicesってそういことかと溜息をついた。全5曲中、4曲がコーラス入り。
で、Amazonで格安の輸入盤中古CDを最近見つけてしまい、性懲りもなくまたもや購入。LPではスクラッチノイズが多く、変にコーラスに集中してしまった記憶があった。改めてCDでじっくり聴いてみると、全体のモチーフが見えてくるのだが、コーラスに重点を置いたマッコイの意思を受け止めることができない。同じタイトルで、同じジャケットで、同じメンバーで、だけどコーラスを抜いても、緊迫感のあるアルバムに仕上がったのではないかと思うのである。
1. For Tomorrow
2. Uptown
3. Rotunda
4. Opus
5. Festival In Bahia
Alex Foster - tenor saxophone (tracks 2,4,5)
Joe Ford - alto saxophone (tracks 2,4)
Jerry Dodgion - alto saxophone (tracks 2,4), flute (track 5)
Ed Xiques - baritone saxophone (tracks 2,4), alto saxophone (track 5)
Cecil Bridgewater, Jon Faddis, Eddie Preston - trumpet (tracks 2,4)
Ernie Royal - trumpet (tracks 2,4,5)
Dick Griffin, Janice Robinson, Charles Stephens - trombone (tracks 2,4)
Earl McIntyre - trombone (tracks 2,4,5)
Earl Klugh - guitar (tracks 2,3,5)
McCoy Tyner - piano
Ron Carter - bass
Eric Gravatt - drums (tracks 2,4)
Jack DeJohnette - drums (tracks 3,5)
Guilherme Franco - percussion (track 5)
Adrienne Anderson, Benjamin Carter, Fran Dorsey, Bessye Ruth Scott, Carl Scott, Suzanne Simmons, Joan Taylor - voices (tracks 1,3-5)
Recorded on September 1, 2, 6, 7 & 8, 1977 in NYC.