McCoy Tyner / The Greeting

マッコイ・タイナーが、自作曲Fly With The Windをライブで演奏すると言うのは、それなりの勇気があったはずだ。本作の2年前に出したアルバムFly With The Windは、スタジオ録音で完璧の演奏だった。敢えて、この曲をライブで取り上げたということは、自らへの挑戦だったのだろう。この頃のマッコイは、コルトレーンの音楽を継承しながらも、独自の音楽スタイルを築いていた時期だったと言える。

そのポテンシャルをさらに向上していくため、マッコイは当時としては新鋭のジョージ・アダムスをメンバーに加えた。この時、アダムスはすでに38歳であったが、プロとして活動を始めてまだ5年目。マッコイとアダムスとのアルバムでの初共演である。マッコイがそれをどこまで意識したのかは分からないが、タイトルThe Greetingとは、そんな意味を込めていたのだと思う。

1. Hand In Hand
2. Fly With The Wind
3. Pictures
4. Naima
5. The Greeting

George Adams - tenor saxophone, soprano saxophone, flute
Joe Ford - alto saxophone, flute
McCoy Tyner - piano
Charles Fambrough - bass
Woody "Sonship" Theus - drums, bells
Guilherme Franco - conga, berimbau, percussion

Recorded on March 17 & 18, 1978 at Great American Music Hall, San Francisco, CA.

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