スイングジャーナル 1986年12月増刊「JAZZ BOOK '87」

自分が理事を務める応用科学学会では、「人工知能とひと」と題して秋季シンポジウムを計画している。今、人工知能は第3次ブームを迎えていて、第2次ブームが1980年代末に終焉した。

1986年末のスイングジャーナル増刊号を開くと、「空前のジャズ・ブームを探る」という特集記事があった。確かにそうだったのだろう。だが、やはりブームは静かに去って行った。残念ながら、ジャズ界においては人工知能のように新たなブームは湧き上がっていない。

そういえば、この増刊号が発刊された頃、自分は画像認識エキスパートシステムの研究に没頭していた時期ではないだろうか。証拠があった・・・。

http://ci.nii.ac.jp/naid/110002724370

スイングジャーナル 1986年5月臨時増刊「ジャズ・ジャイアンツ これが決定盤」

116人のプレイヤーのアルバムを、それぞれ10枚・5枚・4枚という3段階に分けて紹介している。つまり、数百枚のアルバムを掲載。これは毒である。所有していないアルバムを見つけると、どうしても聴きたくなる。そして、無意識にアマゾンで検索を始める。

この増刊号が発売された当時はアマゾンなんてなかった。なので、気になるアルバムをメモして渋谷のディスクユニオンに中古LPを探しに通ったものだ。その頃、給料は現金支給だった。アパートの家賃を払いレコード代を確保し、残ったお金で安い酒を買い生活していたのが懐かしい。古いジャーナルは、当時の生活を思い出させてくれる。

スイングジャーナル 1985年12月増刊「ジャズ読本'86」

大きな企画読み物は3つ。「新伝承派のすべて」「Let's CD」「おめでとうサッチモ!!」。新伝承派はどうでもいい。1971年7月に69歳で他界したサッチモの生誕85周年特別企画。新伝承派の台頭でサッチモ浮上のコピーが書かれているが、ちょっと無理がある。

大事なのは、CDに関する記事が多い事。ジャズの世界において、LPを完全に追い抜いたのは1985年だったと言える。あるデータによると、CDの販売枚数は1998年にピークとなり、その後は下降が続いている。そんな中、せっせと買い漁っているオヤジがここにいるのだが。