Bob Dylan / The Basement Tapes

録音は1967年だが、発売は1975年。高校を卒業した年である。つまり、浪人時代に良く聴いたアルバム。ずっしりとした2枚組LPとイラストのジャケットが存在感を示していた。CDを購入しても、未だに手放せないLP。50年近く自宅のレコード棚に収まっている。以下は、LPのライナーノーツを担当した音楽評論家Greil Marcus(グレイル・マーカス)の文章から抜粋(訳者不明)。「ここに収められた歌の精神はディランたちの無類の活気溢れる生命力」とある。同感。

「The Basement Tapesはボブ・ディランとザ・バンドが作ったいくつかの音楽のどれよりも、連帯感を感じさせるサウンドを持っている。ディランとザ・バンドが、このレコードでボーカルを交換しあうとき、かれらが歌の中、そして歌と歌の間のニュアンスを、フレーズを交換しあうとき、レコードを聴いているものにも、この六人の男たちをすっかり自由にしたにちがいない暖かい友だち同士のつながりが伝わってくる。たとえば、そこでは言葉が何にも拘束されずまったく自由に使われている。かなりの数の歌のことばが、番号をつけまちがえたクロスワード・パズルのように、なぞに包まれていたり、意味が無いように見えたりする。歌全体、音楽全体が何を言っているかを聴こうとはせず、ことばだけを聴いているのだとしたら、当然、そう思えてしまうだろう。しかし、ここに収められた歌の精神はディランたちの無類の活気溢れる生命力が直接語りかけてくるのと同じように、外に向かって、聴くものに向かって語りかけてきているのだ」。

Disc 1
1. Odds And Ends
2. Orange Juice Blues (Blues for Breakfast)
3. Million Dollar Bash
4. Yazoo Street Scandal
5. Goin' To Acapulco
6. Katie's Been Gone
7. Lo And Behold!
8. Bessie Smith
9. Clothes Line Saga
10. Apple Suckling Tree
11. Please, Mrs. Henry
12. Tears Of Rage

Disc 2
13. Too Much Of Nothing
14. Yea! Heavy And A Bottle Of Bread
15. Ain't No More Cane
16. Crash On The Levee (Down In The Flood)
17. Ruben Remus
18. Tiny Montgomery
19. You Ain't Goin' Nowhere
20. Don't Ya Tell Henry
21. Nothing Was Delivered
22. Open The Door, Homer
23. Long Distance Operator
24. This Wheel's On Fire

Bob Dylan - acoustic guitar, piano, vocals
Rick Danko - bass guitar, mandolin, vocals
Levon Helm - drums, mandolin, bass guitar, vocals
Garth Hudson - organ, clavinet, accordion, tenor saxophone, piano
Richard Manuel - piano, drums, harmonica, vocals
Robbie Robertson - electric guitar, acoustic guitar, drums, vocals

Recorded - Dylan & The Band: June - September 1967
Recorded - The Band only: 1967 - 1975.

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