Miles Davis / In Concert

LPのライナーノーツで岩浪洋三氏は、こう書いている。『「イン・コンサート」をきくにつけても、「オン・ザ・コーナー」の重要性を改めて認識せざるをえないのである。「イン・コンサート」は「オン・ザ・コンサート」のバリエーションであり、その延長線上にある作品ということができるのである』。

1972年9月29日のライブIn Concert の時点で、アルバムOn The Cornerはまだ発売されていない。音楽的には延長線上かも知れないが、マイルス自身はOne The Cornerの評価を待たずに、9月10日からライブツアーを開始し、一つの賭けに出た。On The Cornerには、賛否両論があるだろうが、ライブで勝負をしようと。ここにマイルスの真骨頂がある。スタジオ録音の音源はすでに過去のもので、これからの自分の演奏が全てであると。岩浪氏は、聴き手の立場でアルバムの重要性を語っているが、演奏する側はもうそこにはいないのだ。

Disc 1 - Foot Fooler
1. Miles Davis in Concert
2. Miles Davis in Concert
Rated X, Honky Tonk, Theme from Jack Johnson, Black Satin / The Theme

Disc 2 - Slickaphonics
1. Miles Davis in Concert
2. Miles Davis in Concert
Ife, Right Off / The Theme

Miles Davis - electric trumpet with wah-wah
Carlos Garnett - soprano saxophone, tenor saxophone
Cedric Lawson - electric piano, synthesizer
Reggie Lucas - electric guitar
Khalil Balakrishna - electric sitar
Michael Henderson - electric bass
Al Foster - drums
Badal Roy - tablas
James Mtume - percussion

Recorded on September 29, 1972 at Philharmonic Hall, NYC.

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