「ジャズってどんな音楽?」と聞かれたら、「基本はブルースだね」と答える。「ブルースって?」とさらに聞かれたら、「う~ん、循環音楽なんだよ」と。「循環って?」となれば、「あるパターンを繰り返すことで気持ちが高揚するんだなぁ」とかなり苦し紛れ。学生時代のコンボでは、ブルースが基本だった。セッションが進み、徐々に体がほぐれていくと、体を前後に揺らせて船漕ぎが始まる。いわゆる、ハイになる状態。なので、ジャズはブルースであり、船漕ぎ。
このアルバムMidnight Blueは、ブルースを軸にして作られている。イカしたジャケットを帆にして、夜中のどこへ漕ぎ出していくだろうか。CD帯からの抜粋。「ジャズギターの決定盤。最高のギタリストによる都会的で洗練された極上のブルース。真夜中のモダンジャズ」。ブルースに都会的や田舎的があるのかどうかわからないが、もう一つの魅力は、曲毎の楽器編成を変えていること。一発勝負のブルースではなく、かなり計算されたセッションを収録している。
1. Chitlins Con Carne
2. Mule
3. Soul Lament
4. Midnight Blue
5. Wavy Gravy
6. Gee Baby, Ain't I Good To You
7. Saturday Night Blues
Stanley Turrentine - tenor saxophone (except tracks 3,4,6)
Kenny Burrell - guitar
Major Holley - bass (except track 3)
Billy Gene English - drums (except track 3)
Ray Barretto - conga (except tracks 3,6)
Recorded on January 8, 1963 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.