Miles Davis / Filles De Kilimanjaro

ちょうど8年前の2013年8月25日(日)、このアルバムについて以下のように書いた。数年間、戸井十月氏の仕事を手伝ったので、その時のブログを残しておく。ちなみに、ジャケットは録音当時に結婚したBetty Mabry(ベティ・メイブリー)であり、5曲目Mademoiselle Mabryは彼女の作品とされている。そして、町田Nica'sはライブハウスとしてその後復活した。

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「戸井十月の新たな旅立ちを見送る会」に参列してきた。帰りに大音量でジャズが聴きたくなり、四谷の『いーぐる』へ行きたかったが、日曜日はお休み。そこで、町田に出てNica'sを目指した。事前にホームページで調べたら、9月一杯で一旦閉めるとあった。ならば、なおさらJBL C34の音が聴きたくなった。ところが、ビル入り口の看板に電気が入っていない。いやな予感がしたが、店の3Fまで階段を上がった。案の定、鉄の扉には鍵がかかっていたのだ。彷徨えるジャズオヤジ。結局は、自宅で小音量のマイルス。

Miles In The Sky以降のエレクトリック・マイルスは、大音量で聴かなければならない。なぜなら、マイルス自身がロックに打ち勝つために8ビートや電気楽器を導入したのだから。だが、本アルバムがロック的かと言うと、決してそんなことはない。民族音楽やフォーク的な要素が盛り込まれている。そして、ピアノとベースは曲によってメンバーを変えている。つまり、次へ進むための実験的アルバムと位置付けることができる。ジャケットのデザインも、方向性がまだ定まっていないことを暗示しているようだ。

1. Frelon Brun
2. Tout De Suite
3. Petits Machins
4. Filles De Kilimanjaro
5. Mademoiselle Mabry
6. Tout De Suite [alternate take]

Tracks 1, 2, 4 & 6
Miles Davis - trumpet
Wayne Shorter - tenor saxophone
Herbie Hancock - Fender Rhodes electric piano
Ron Carter - electric bass
Tony Williams - drums
Recorded on June 19 & 20, 1968 at Columbia 30th Street Studio, NYC.
Recorded on June 21, 1968 at Columbia Studios, Studio B, NYC.

Tracks 3 & 5
Miles Davis - trumpet
Wayne Shorter - tenor saxophone
Chick Corea - piano, RMI electra-piano
Dave Holland - double bass
Tony Williams - drums
Recorded on September 24, 1968 at Columbia Studios, NYC.

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