Miles Davis / Volume 1

1952年5月と54年3月の2つのセッションをまとめたアルバム。マイルス・デイビス自叙伝①では、ジャッキー・マクリーンがYesterdaysから抜けた理由、ホレス・シルバーのモンク的アプローチについて、以下のように書かれている。

「1952年のある日、アルフレッド・ライオンのブルーノート・レーベルに初めてレコーディングした。プレスティッジとは専属契約じゃなかったから、できたんだ。〈中略〉全員が本当にすばらしい演奏をして、オレ自身も良い出来だと思った。Yesterdaysをやっている時、マクリーンは、また同じヘマをしやがった。オレはカッとなって、役立たずを怒鳴りつけて、冷酷に罵った。泣き出すんだじゃないかと思ったほどにだ。で、まったくうまく吹けなかったから、この曲では休ませた。それがYesterdaysに奴が入っていない理由だ」。

「オレはシルバーのピアノが好きだった。あの頃すごく気にっていた、ファンキーな雰囲気を持っていた。彼がオレの演奏のバックで燃え上がり、しかもアートが叩いていたから、おちおちしていられないんだ。勢いに押されないように、しっかり吹かなきゃダメだった。ホレスと初めて一緒にやった、ブルーノートのレコーディングでは、Well, You Needn'tとIt Never Entered My Mindで、モンクのような演奏をさせた」。つまり、シルバーはモンクのように弾けとマイルスから強制されていた訳である。

1. Dear Old Stockholm
2. Chance It [alternate take]
3. Chance It
4. Donna [alternate take]
5. Donna
6. Woody'n You [alternate take]
7. Woody'n You
8. Yesterdays
9. How Deep Is The Ocean
10. Take Off
11. Lazy Susan
12. The Leap
13. Well, You Needn't
14. Weirdo
15. It Never Entered My Mind

Tracks 1 - 9
Miles Davis - trumpet
Jackie Mclean - alto saxophone (except tracks 8,9)
J.J. Johnson - trombone (except tracks 8,9)
Gil Coggins - piano
Oscar Pettiford - bass
Kenny Clarke - drums
Recorded on May 9, 1952 at WOR Studios, NYC.

Tracks 10 - 15
Miles Davis - trumpet
Horace Silver - piano
Percy Heath - bass
Art Blakey - drums
Recorded on March 6, 1954 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

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