John Tchicai / Rufus

児山紀芳氏のライナーノーツには、このアルバム録音のいきさつが詳しく書かれている。「ビル・ディクソンとアーチー・シェップによるグループにジョン・チカイが参画。1963年9月から長期渡欧公演が決まり、2か月前からリハーサルに入った。グループ名は〈ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイブ ― NYC5〉。ところが、渡欧前にディクソンが脱退し、ドン・チェリーに代わった。そして、渡欧を目前にした8月23日、チカイは自費を投じてNYC5の録音に臨んだ。ところが、ドン・チェリーが遅刻。やむなく、4人でこのアルバムを録音。チェリーが到着してから、NYC5によるアルバムConsequencesを録音することになった」。

なので、NYC5からチェリーを抜いたリハーサル録音とも言える。だが、決して手を抜いていない。なぜなら、すぐ手前に渡欧公演という希望があったから。だが、タイトル曲Rufusでの、チカイとシェップのアドリブのフレーズからは「チェリー、遅いぞ!」を連発しているように自分には聴こえるのだ。なお、本作はCD化されているが、輸入盤中古で2万円以上。この購入には手を抜くしかない。

1. Rufus
2. Nettus
3. Hoppin'
4. For Helved
5. Funeral

John Tchicai - alto saxophone
Archie Shepp - tenor saxophone
Don Moore - bass
J.C. Moses - drums

Recorded on August 23, 1963 in NYC.

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