1971年7月と8月の計5日間で、アルバム3枚分24曲のレコーディングをしたキース・ジャレット。マイルスのマラソン・セッションは有名だが、キースも負けずにチャレンジした。その3枚は『誕生』、『審判』、『流星』。3部作と言っても良いのだろうが、最初にコンセプトがあって作られたアルバムとは到底思えない。スタジオに集まった4人の実験でしかない。だからこそ、それぞれが様々な楽器を持ち換えている。ボーカルさえも入れて。
4人の実験に付き合う価値がどれだけあるか。それはもう、このアルバムを手にした人が決めるしかない。ジャズ評論家が口を出す範疇を越えている。ただ一つ言えるのは、キース・ジャレットという音楽家は、本質的にアバンギャルドな側面を持っているということ。ソロ・コンサート、ケルン・コンサート、そしてスタンダーズ・トリオでの演奏は、ピアニスト「キース・ジャレット」を演じてきたキースなのかもしれない。
1. Birth
2. Mortgage On My Soul (Wah-Wah)
3. Spirit
4. Markings
5. Forget Your Memories (And They'll Remember You)
6. Remorse
Keith Jarrett - piano, soprano saxophone, recorder, banjo, steel drums, vocals
Dewey Redman - tenor saxophone, Chinese musette, bells, percussion, vocals
Charlie Haden - bass, conga, steel drums, clapper
Paul Motian - drums, steel drums, bells, percussion
Recorded on July 15 & 16 1971 at Atlantic Recording Studios, NYC.