World Saxophone Quartet / Point Of No Return

World Saxophone Quartet - W.S.Q.のファーストアルバム。1977年に結成されたユニットで、同年6月のドイツでのジャズ・フェスティバルでデビューしたようだ。その模様を捉えたのが本作。4本のサックスだけという構成が非常にユニークで、会場からはその真新しさに拍手喝采が沸き起こるが、まだまだ荒削りで4人の役割が定まっていない。聴衆にどう受け止められるかと模索している感じでもある。

その後、彼ら4人(デヴィッド・マレイ、ジュリアス・ヘンフィル、オリバー・レイク、ハミエット・ブルーイット)は、ユニットの理想像を描いてセッションを繰り返したのだろう。翌78年12月に録音されたアルバムSteppinで、見事なアンサンブルを展開することになる。従って、本作はW.S.Q.の発生シグナルと言えるのだ。ドイツのマイナーレーベルMoers Musicによるリリースのため、一時的にCD化されたものの、現在は廃盤状態。70年代後半のジャズのムーブメントを知る上では、大事な位置を占めるアルバムなのだが。

1. Dar El Sudan
2. Bajou Scetches
3. Point Of No Return
4. Scared Sheetless
5. Hymn For The Old Year

David Murray - tenor saxophone
Julius Hemphill - alto saxophone
Oliver Lake - alto saxophone, soprano saxophone
Hamiet Bluiett - baritone saxophone

Recorded in June 1977 at 6th International NEW JAZZ Festival Moers, Germany.

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