富樫雅彦 / Session In Paris Vol.2

1980年2月16日付けのライナーノーツで、悠雅彦氏がこう書いている。『性格のやや異なったこの第1集、第2集のパリ・セッションを通して、ぼくはあらためて富樫の音楽の大きさ、ヒューマンな豊かさ、真にスピリチュアルな境地を開拓したパーカッション技法の素晴らしさに目を見張らされる思いだった』。ちなみに、第1集と第2集のサブタイトルは、それぞれ「Song of Soil(大地のうた)」、「Color of Dream(彩られた夢)」と付けられている。富樫にとって、パリでの録音は大きな挑戦であったのだろう。

プロデューサー高和元彦氏による録音スタジオの解説。『パリ第5区のサンジェルマン大通りとソルボンヌ大学の中間にある「ラムゼス/ステュディオ・デュ・ヴィラージュ」であり、おそらく200年は経つと思われる古い建物の地下2枚にある石壁に囲まれた小部屋であった。およそスタジオのイメージとはかけはられたこの地下室は、多分酒倉か何かだったのだろう。その石壁にはカーテンや板などを一部にはって吸音はしているが、部分的に露出している石壁は個々の楽器に響きを与え、近代的なスタジオとは違った音色上の魅力が生まれている』。ジャケット裏には、セッションの写真があり、このスタジオを想像しながら聴くとColor of Dreamのイメージが湧いてくる。

1. Crystal
2. Orange
3. Acting
4. Snow
5. Reve Merveilleux
6. Ballad

Albert Mangelsdorff - trombone
加古隆 - piano
Jenny Clark - bass
富樫雅彦 - percussion

Recorded on July 17 & 18, 1979 at Ramses, Studio Du Village, Paris.

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