Red Garland / When There Are Grey Skies

アルバムのタイトルWhen There Are Grey Skies(灰色の空一面)という曲は収録されていない。ラスト曲My Blue Heaven(私の青空)と対になっているかと思ったが、この曲はCD化でボーナストラックとして追加されたもの。ジャケット写真の背景は灰色だが、空ではなく荒野の感じ。英文ライナーノーツでも、タイトルについては一切触れていない。レッド・ガーランドは、1962年10月に本作を録音して第一線を退いている。それがヒントのようだ。ディスコグラフィーによると、次の録音は71年5月。

CD帯から抜粋。「ニューヨークでの活動に区切りをつけ、故郷のダラスに戻る直前に吹込まれた名盤のひとつ。とりわけバラードで演奏される〈セント・ジェームス病院〉は、レッド・ガーランドの魅力がすべて網羅された一曲としてファンの間で愛聴されてきた」。しかしながら、ガーランドの状況を知れば、引退を決意した悲しみのバラードなのだ。つまり、ニューヨークでの生活は、もう「灰色」の世界だと表現したのだとも言える。ジャケットのガーランドの表情も、「もう決めたよ」と語っているようだ。

1. Sonny Boy
2. My Honey's Lovin' Arms
3. St. James Infirmary
4. I Ain't Got Nobody
5. Baby Won't You Please Come Home
6. Nobody Knows The Trouble I've Seen
7. My Blue Heaven

Red Garland - piano
Wendell Marshall - bass
Charlie Persip - drums

Recorded on October 9, 1962 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

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