Ray Bryant / Alone At Montreux

ピアノソロと言えば、キース、エバンス、モンクと浮かんでくるが、モントルーの聴衆を見事に巻き込んでしまったのが、レイ・ブライアントのこの一枚。ピアノソロで、文句なしに楽しめるアルバムはそう多くないだろう。だが、このアルバムは十分に評価されていないような気がする。それはジャケットのせい。ライナーノーツには千人以上の大聴衆とある。大きな舞台にピアノ一台という写真を使っていれば、もっと印象に残るアルバムになったと思うのだが。

いろいろと調べると、本来ならばオスカー・ピーターソンがピアノソロで出演するはずだったが、準備不足を理由にキャンセルし、ブライアントが代役を果たしたそうだ。しかし、この情報は信憑性があるのだろうか。体調不良なら分からなくはないが、プロとしては恥ずべき行為。しかも、ピーターソンのディスコグラフィーによると、このライブの2か月後の8月17日、レバノンのベールベックでソロ・コンサートに臨んでいる。なんとなく怪しい情報なのだ。

1. Gotta Travel On
2. Blues #3 / Willow Weep for Me
3. Cubano Chant
4. Rockin' Chair
5. After Hours
6. Slow Freight
7. Greensleeves
8. Little Susie
9. Until It's Time For You To Go
10. Blues #2
11. Liebestraum Boogie

Ray Bryant - piano

Recorded on June 23, 1972 at the Montreux Jazz Festival, Montreux, Switzerland.

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