Ray Bryant / Ray Bryant Plays

「ジャズを聴き始めようと思っているんだけど…」と尋ねられたら、相手の年齢や性別に関係なく、このアルバムを勧める。60年近く前の録音。全12曲、どれを聴いても心に染み入る。その中で気になる曲は、Doodlin'でホレス・シルバー作。1956年10月にリリースされたアルバムHorace Silver and the Jazz Messengersに収録。レイ・ブライアントは、ジャズピアニストとしての同業者ホレス・シルバーの曲をその3年後に録音した訳である。

いわゆるジャズ・スタンダードは、当然の如く初めからスタンダードではなく、多くのジャズミュージシャンが演奏し認知されたものである。だが、Doodlin'はファンキー色が強く、ピアニストの巨匠パウエル、モンク、エバンス、ジャレットなどは演奏しなかった。そのことが、逆にシルバーやブライアントの演奏の価値を高めていると言えるのだ。

1. Delauney's Dilemma
2. Blue Monk
3. Misty
4. Sneaking Around
5. Now's The Time
6. Wheatleigh Hall
7. Doodlin'
8. A Hundred Dreams From Now
9. Bags Groove
10. Walkin'
11. Take The "A" Train
12. Whisper Not

Ray Bryant - piano
Tommy Bryant - bass
Oliver Jackson - drums

Recorded on October 29 and November 5 & 6, 1959 in NYC.

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