LPが発売されたときは、邦題『ピアノトリオの真髄』が付いた。しかし、その時点ではシカゴのジャズクラブでのライブ演奏ということだけで、録音日は1960年から61年と曖昧になっていた。CDで再販されると、録音日は明確になったものの、『オスカー・ピーターソン・トリオの真髄』という邦題。なぜか「真髄」にこだわっている。ピーターソン・トリオだけがピアノトリオの本質を貫いている訳ではないのだが・・・。
CDの帯には3曲目の「シカゴ」が必聴と書かれていて、LPのライナーノーツでは、スタンダードナンバーと位置付けている。たしかに、ダイナミックな構成はピーターソンの得意技だが、他のプレイヤーの「シカゴ」は聴いたことがない。それよりも、6曲目のベニー・ゴルソン作「ウィスパー・ノット」が一番の聴きどころだろう。キース・ジャレットやレイ・ブライアントなどのピアノトリオと聴き比べができ、「真髄」なんて言葉をたやすく使ってはイケナイことがわかる。
1. I've Never Been In Love Before
2. (In The) Wee Small Hours (Of The Morning)
3. Chicago, That Toddling Town
4. The Night We Called It A Day
5. Sometimes I'm Happy
6. Whisper Not
7. Billy Boy
Oscar Peterson - piano
Ray Brown - double bass
Ed Thigpen - drums
Recorded on July 28 & 29, 1961 at The London House Jazz Club, Chicago.