森山威男 / East Plants

オリジナルLPは1983年にVapからリリース。もちろん所有していたが、CD化をずっと待ち望んでいた。UKの名門BBEレコードが「J-Jazz: deep modern jazz from Japan 1969-1984'」として編纂し、このアルバムがUKからリリースされた。逆輸入の形で解説書付き国内盤も発売されたが、割高なので輸入盤を購入。解説は当然ながら英語であるが、オンラインOCRとGoogle翻訳の力を借りて全文を訳した。このシリーズを編纂したTony Higginsは森山の経歴を詳細に説明し、East Plantsの分析も次のように非常に優れている。

「森山と井上淑彦のアレンジで、East Plantsは洗練された特質ながらもシンプルで美しく演出されています。忙しすぎたり雑然とした感じはありません。間(ま)と空気、速度とエネルギーがすべて微妙なバランスで存在しています。私の考えでは、これらすべては当時の最も精巧で洗練されたジャズアルバムの1つであり、エンジニアリングとプロダクションの品質は格別で、そして控えめながらもインパクトを与えるスタイリッシュなアートワークである」。

さらに、2018年のCD発売に際して、森山のコメントが載っている。日本語から英語、そして日本語という訳なので、微妙にニュアンスが違うかも知れない。

「私はほとんどすべての人から影響を受けています。クラシック、ポピュラー音楽、童謡、演歌、詩吟など様々なジャンルから影響を受けてきました。映画や演劇にも影響を受けました。ドラマーに関しては、エルビン・ジョーンズの魅力にとても感動しました。私にとって彼の音楽は民俗音楽のように聞こえます。音符を見てもわからない。日本の民謡を楽譜で表現するのと同じです。そうなると、元の民謡のテクスチャが崩れてしまいます。楽譜は同じ情報を多くの人と共有するのに便利なツールですが、自分の音楽の特徴、その響きや音色などを誰かに伝えるには不便なツールです。一緒に演奏しながら相手の魅力を発見し、お互いの喜びを分かち合うのが嬉しいのです。私は73歳を過ぎました。これまで自分でプレーできたことに感謝しています」。

二人のコメントに付け加えることは何もない。

1. East Plants
2. Ta-Ke
3. Ka-Ge-Lo-U
4. Ka-Ze
5. Fields
6. To-O-Ku

井上淑彦 - tenor saxophone, soprano saxophone
榎本秀一 - tenor saxophone, soprano saxophone
望月英明 - bass
森山威男 - drums
定成庸二 - percussion

Recorded on September 8 & 9, 1983.

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