アルバムMy Funny ValentineとIn A Sentimental Moodは、同日の録音で同じメンバーによるトリオ。どちらにもスタンダード曲が並ぶが、例外が3曲ある。前者にはLittle B's PoemとBlues On The Corner、後者にはOnce I Lovedというスタンダードとは言えない曲が入っている。Little B's Poemはボビー・ハッチャーソンの作品でアルバムComponentsに、Blues On The Cornerはマッコイ・タイナーの作品でアルバムThe Real McCoyにそれぞれ収録されている。一方のOnce I Lovedはアントニオ・カルロス・ジョビンの作品。マッコイは、この曲をアルバムTridentで取り上げた。
2枚のアルバムに収録されたスタンダード以外の曲から、本田が志向していたジャズが見えてくる。そして、特にマッコイに傾倒していたことが分かるのだ。上質で重厚な2枚のアルバムなのに、安易に曲名をタイトルにし、さらに2枚に分けてリリースしたことに疑問が残る。Honda Standard Plusのようなタイトルで2枚組を発売すべきだった。
1. Mr. P.C.
2. Misty
3. A Night In Tunisia
4. Body And Soul
5. Autumn Leaves
6. Once I Loved
7. In A Sentimental Mood
8. Everything Happens To Me
本田竹曠 - piano
井野信義 - bass
森山威男 - drums
Recorded on April 3 & 4, 1985 at CBS SONY Shinanomachi Studio, TOKYO.