Eric Dolphy / Out There

一年のケジメをつける時季となった。ケジメという言葉で思い浮かべるジャズミュージシャンの一人がドルフィー。自分が吹き終わったフレーズにはケジメをつけてしまい、次のフレーズへ向かっていく。不連続な点の集まり。そして、彼が持っていたエネルギーは外へ発信するだけでなく、内部へ蓄積していく要素が多分にある。発散と収縮とでも言えようか。

このアルバムは「収縮」である。"Out There" = 「彼方へ」なのだが、彼方とは彼自身の内面のような気がする。それを意識して作り上げたアルバムかどうかは分からないが、ピアノやギターという和音楽器を組み入れていないところに、このアルバムの一つの価値がある。しかも、ベースに加えてセロを入れた構成は、「彼方へ」のコンセプトを十分に表現できている。ましてや、ジャケットが多くのことを物語っている。

1. Out There
2. Serene
3. The Baron
4. Eclipse
5. 17 West
6. Sketch Of Melba
7. Feathers

Eric Dolphy - alto saxophone, flue, B-flat and bass clarinets
Ron Carter - cello
George Duvivier - bass
Roy Haynes - drums

Recorded on August 15, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

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