Archie Shepp / A Sea Of Faces

1983年6月1日付けのライナーノーツで悠雅彦氏がこう書いている。『シェップのポエム「ア・シー・オブ・フェイセズ」を中心にした劇的構成で、ビーヴァー・ハリスらのレシテイション、バレルとブラウンを除く全員によるボイスとアンサンブルとのコール&レスポンスによって興味深く展開される「ソング・フォー・モザンビーク」は、このアルバムに大きな魅力と価値を付与した。シェップのいちばん言いたいことが、この1曲にある』。まさに、悠氏の指摘通りで、だからこそアルバムタイトルをA Sea Of Facesとしたのだろう。なお、バレルとはピアノのDave Burrell、ブラウンとはベースのCameron Brownのこと。そして、「ビーヴァー・ハリスらのレシテイション」とあるが、主なレシテイションは女性ボーカリストBunny Foy(バニー・フォイ)である。

残念ながら、朗読される詩はネイティブでないと理解できないし、ジャケットに載せたシェップ自筆の詩A SEA Of FACESも非常に読みづらい。「父親のバンジョーを演奏する黒人の少年。その響きはあなたの魂を揺さぶる」と始まるが、その後に続く文字は正確に読み取れない。シェップのいちばん言いたいことが、正確に伝わらないのである。

1. Hipnosis
2. Song For Mozambique / Poem: A Sea Of Faces
3. I Know 'Bout The Life
4. Lookin' For Someone To Love

Archie Shepp - tenor saxophone, soprano saxophone, piano, vocals
Charles Greenlee - trombone, tambourine, vocals
Dave Burrell - piano
Cameron Brown - bass
Beaver Harris - drums, tambourine, vocals
Rafi Taha - vocals
Bunny Foy - vocals, maracas

Recorded on August 4 & 5, 1975 at Phonogram Studios, Milano, Italy.

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