エルビンは1927年9月9日生まれ。つまり、本作はエルビンのバースデーライブだった。しかも、その日は土曜日。翌日の事は気にせず、観客は十分に楽しんだのだろう。後藤雅洋氏がライナーノーツの最後でコルトレーンとエルビンの関係について次のように書いている。
「今回通して聴き直してみて改めて思ったことは、最晩年のコルトレーンの音楽にエルビンが着いて行けなかった理由がかなり明確に見えてきたことだ。それは、エルビンの音楽が持つ良い意味での快楽的要素が、最晩年のコルトレーンには決定的に欠けていたと言う事実である」。なるほど。快楽的と書いてしまうと誤解されることもあるだろうけど、最晩年のコルトレーンが「音」を楽しんでいた、つまり「音楽」をやっていたとは思えないのだ。
1. Introduction - Happy Birthday Greeting
2. Sweet Mama
3. I'm A Fool To Want You
4. The Children, Save The Children
5. Brite Piece
6. The Children's Merry-Go-Round March
Steve Grossman - tenor saxophone, soprano saxophone
Dave Liebman - tenor saxophone, soprano saxophone, flute
Gene Perla - bass
Elvin Jones - drums
Recorded on September 9, 1972 at Lighthouse Cafe, Hermosa Beach.