吉田拓郎 / アジアの片隅で

どうしようもなく拓郎を聴きたくなるときがある。タイトル曲「アジアの片隅で」からエネルギーを補給するアルバム。だが今夜は、2曲目「いつも見ていたヒロシマ(作詞:岡本おさみ 作曲:吉田拓郎)」に歴史を考えなければならない。

オレはどこへ行こう 君はどこへ行く
時はおし流す 幾千の悲しみを
時は苦しめる 幾千の想い出を
焼きつけた都市から 確かな愛が聞こえる

* * *
1. まるで孤児のように
2. いつも見ていたヒロシマ
3. 古いメロディー
4. アジアの片隅で
5. 二十才のワルツ
6. いくつもの朝がまた
7. ひとつまえ
8. 元気です
9. この歌をある人に

発売 1980年11月5日

吉田拓郎 / Shangri-la

大学のジャズ研時代でも、拓郎は聴いていた。しかし、1980年4月に社会人になって、きっぱりと聴かなくなった。理由は簡単である。一人暮らしを始め、電話もなく、テレビもなく、新聞も取らなかったから情報源が絶たれたため。月刊誌のスイングジャーナルが唯一の情報源。給料からは、毎月購入する10数枚の中古ジャズレコード代をまずは確保し、残った金で暮らしていた。

80年5月5日にリリースされたアルバムShangri-laを知ったのは、それからだいぶ先のことである。つまり、80年代は拓郎と縁が切れていた。ラスト曲「又逢おうぜ あばよ」状態が続いた。そうだ、アパートには風呂もなく銭湯通いだった。

1. あの娘といい気分
2. いつか夜の雨が
3. Bye Bye Yesterday
4. 帰らざる日々
5. 愛の絆を
6. 熱き想いをこめて
7. あの娘を待ってる街角
8. ハネムーンへ
9. 街へ
10. 又逢おうぜ あばよ

発売 1980年5月5日

吉田拓郎 / ローリング30

この2枚組CDは、Disc 1ラスト「外は白い雪の夜」の1曲に尽きる。1994年のNHK紅白歌合戦で拓郎が歌った。メンバーが凄かった。日野皓正(トランペット)、渡辺香津美(エレキギター)、宮川泰(キーボード)、日野元彦(ドラム)、大西順子(ピアノ)、石川鷹彦(アコースティックギター)、金沢英明(ウッドベース)、吉田建(ベース)。

その時の演奏はYouTubeで堪能できる。日野元彦は99年5月に他界。我が家には、元彦から受け取った彼のドラムスティックがある。家宝。

Disc 1
1. ローリング30
2. 爪
3. まるで大理石のように
4. 英雄
5. 君が欲しいよ
6. ハートブレイク・マンション
7. 裏街のマリア
8. 恋唄
9. 外は白い雪の夜

Disc 2
1. 狼のブルース
2. 旅立てジャック
3. 白夜
4. わけわからず
5. 冷たい雨が降っている
6. 虹の魚
7. 言葉
8. Baby
9. 無題
10. 海へ帰る
11. 君の街へ行くよ
12. 素敵なのは夜

吉田拓郎 - 作曲 (all tracks), 作詞 (disc 1 track 5, disc 2 track 10)
松本隆 - 作詞 (disc 1 tracks 1-4,6-9, disc 2 tracks 1-9,11)
白石ありす - 作詞 (disc 2 track 12)

発売 1978年11月21日