吉田拓郎 / 情熱

拓郎にとっては、きつい時期だったはず。なぜなら、このアルバムに収録された曲は、その後に歌われていない。唯一4曲目のI'm in Loveが、アルバム「One Last Night In つま恋」に入っているだけ。歌を作りためてアルバムを創ったのではなく、アルバムを創るために歌を作った。全曲、拓郎の作詞作曲。ラブソングばかりで、つまらない曲はないものの、心に残る曲もない。

拓郎で育った世代が社会に出て、拓郎を必要としなくなった時代である。だが、そんな世代が50歳前後になって、また拓郎を必要とするようになった。自分のこと。このCDを購入したのは2009年11月。50歳を過ぎてからである。

1. Woo Baby
2. 何処へ
3. 男と女の関係は
4. I'm in Love
5. 情熱
6. SCANDAL
7. 風の時代
8. チェックインブルース
9. 別離
10. 若い人

発売 1983年11月5日

吉田拓郎 / マラソン

Wikipediaでは次のように解説している。「すべての作詞・作曲・編曲を吉田拓郎が担当。全曲の作詞作曲を手がけたのは1970年に発売された1stアルバム〈よしだたくろう 青春の詩〉以来13年ぶり。初めてコンピュータによる打ち込みを取り入れた作品」。

全てが拓郎の作品だとしても、リアルタイムで聴いてこなかったアルバムなので、残念ながら自分の中を素通りする。特に、フォークのようなジャンルは、その時代に聴かないとダメだなと痛感してしまうのだ。

1. あいつの部屋には男がいる
2. お前が欲しいだけ
3. 友と呼べれば
4. KAHALA (5000 KAHALA AVENUE HONOLULU,HAWAII)
5. 今夜も君をこの胸に
6. 愛は誰かのとなりに
7. すぅいーと るーむ ばらっど
8. マラソン

発売 1983年5月21日

吉田拓郎 / 王様達のハイキング

巷では、そこそこ評判が高いアルバムらしい。しかしながら、2枚組みのライブアルバムとしては平坦な印象。アルバム全体を通して「起承転結」がない。一つ一つの曲は、まさしく拓郎なのだが、アルバムとしての主張が感じられない。ジャケットの写真も、意味を持たせたのだろうが伝わってこない。

自分自身は、この時代にジャズにかなり傾倒していたので、尚更そう感じるのだろう。かつて、カラオケでよく歌っていた「外は白い雪の夜」もドラムが叩きすぎで、雪崩が起きないかと心配になる。つまり、力が入り過ぎた感じ。武道館なので仕方がなかったのか。そして、「祭りのあと」の出だしではキーを外してしまった。後の祭りである。

Disc 1
1. 夏休み
2. 春を呼べII
3. あの娘といい気分
4. 爪
5. 王様達のハイキング
6. 悲しいのは
7. S

Disc 2
1. この指とまれ
2. 狼のブルース
3. 外は白い雪の夜
4. 愛してるよ
5. サマータイムブルースが聴こえる
6. 唇をかみしめて
7. 祭りのあと
8. マークII

吉田拓郎 - electric guitar, harmonica
青山徹 - electric guitar
常冨喜雄 - acoustic guitar
中西康晴 - keyboards
エルトン永田 - keyboards
武部秀明 - bass
島村英二 - drums
Susie Kim, 舘野江里子, 菊谷淳子 - chorus

Recorded on July 27, 1982 in BUDOKAN.