Milt Jackson / Vibrations

勝手に命名「アトランティック ジャズの巨匠ヘンテコ・ジャケット4連続シリーズ」の第2弾。原盤LPの番号はSD 1417で、1964年リリース。60年2月と61年3月の3回のセッションをカップリングしているが、64年までリリースを差し控えた理由は不明。

CD帯から。「ブラスやボーカルのアンサンブルを従えて、ヴァイブ奏者のミルト・ジャクソンがブルージーな魅力をいっぱいにふりまいてゆく、ミルトとしては異色の傑作アルバムである」。傑作であるならば、異色にはならないと思う。管楽器に厚みがあり過ぎて、ヴァイブ本来の余韻を味わえない。バックコーラスも無意味。

1. Darbin And The Redd Fox
2. Algo Bueno
3. Mallets Towards None
4. Blue Jubilee
5. Vibrations
6. Let Me Hear The Blues
7. Melancholy Blues
8. Sweet Georgia Brown

Milt Jackson - vibraphone
Jimmy Heath - tenor saxophone (tracks 1-4,6,8)
Tate Houston - baritone saxophone (tracks 1-4,8)
Henry Boozier - trumpet (tracks 1-4,8)
Tom McIntosh - trombone (tracks 1-4,8)
Kenny Burrell - guitar (tracks 5,7)
Tommy Flanagan - piano
Alvin Jackson- bass (tracks 1-4,6,8)
George Duvivier - bass (tracks 5,7)
Connie Kay - drums

Tracks 1, 2, 6 & 8
Recorded on February 24, 1960 in NYC.

Tracks 3 & 4
Recorded on February 23, 1960 in NYC.

Tracks 5 & 7
Recorded on March 14, 1961 in NYC.

Milt Jackson / Opus De Jazz

ミルト・ジャクソンのヴァイブにフランク・ウェスのフルートが絡んでくる。収録された全4曲は、この二人の作品ではない。しかしながら、3曲のタイトルにOpusが付く。それほど無理に構えた企画ではなく、Opusというキーワードでセッションが始まったのではないか。

Opusとはラテン語で「作品」とのこと。Operaと同語源らしい。では、Opusをキーワードとした発案者は?そんなことを頭の中で描きながら、ゆったりと浸れる作品Opus De Jazzである。

1. Opus De Funk
2. Opus Pocus
3. You Leave Me Breathless
4. Opus And Interlude

Milt Jackson - vibraphone
Frank Wess - tenor saxophone, flute
Hank Jones - piano
Eddie Jones - bass
Kenny Clarke - drums

Recorded on October 28, 1955 in NYC.

Milt Jackson / Milt Jackson Quartet

MJQのディスコグラフィーを見ると、1955年1月9日にアルバムDjangoに収録された曲La Ronde Suiteをスタジオ録音。その後、いくつかのライブ演奏があって、7月2日にアルバムConcordeを録音している。ミルト・ジャクソンは、本作を5月20日に録音。つまり、彼はMJQでの活動を続けながらも、瞬間的にピアノをジョン・ルイスからホレス・シルバーに替えたことになる。本作のプロデューサーがどこにも表記されていないので、彼自身の企画だったのだろう。

ジャケットの中身を見ると、当初のタイトルはSoul Pioneersで、the Milt Jackson Quartet featuring Horace Silverというサブタイトルが付いていた。しかし、ホレス・シルバーに焦点を当てた演奏内容にはなっておらず、ほぼミルト・ジャクソンの独壇場である。

1. Wonder Why
2. My Funny Valentine
3. Moonray
4. The Nearness Of You
5. Stonewall
6. I Should Care

Milt Jackson - vibraphone
Horace Silver - piano
Percy Heath - bass
Connie Kay - drums

Recorded on May 20, 1955 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.