Milestone Jazzstars / Milestone Jazzstars In Concert

1976年6月29日、ニューポート・ジャズ・フェスティバルで「ハービー・ハンコックの追想」というプログラムが組まれ、ハンコックが3つのグループをセット。V.S.O.P.と称された。その時から4ビート回帰の流れが始まった。その2年後、マイルストーン・レーベルが、V.S.O.P.に対抗して「マイルストーン・ジャズスターズ」を旗揚げ。オリン・キープニュースによる企画。ロン・カーターは両方に所属した浮気者である。

このジャズスターズは、1978年9月16日から10月29日まで全米20か所でツアーが行われた。2枚組LPには、3か所でのライブ演奏が収録され全9曲。2枚組CDで、I Mean Youの1曲が追加された。楽器編成は極めて変則的で、下記のように曲目によってメンバーが変わる。当時、V.S.O.P.と比較されたが、残念ながら横綱と小結ぐらいの差があった。理由は簡単で、新たなジャズを切り拓こうとしたV.S.O.P.に対して、波に乗ろうとしたマイルストーンズのメンバー。いや、キープニュースの策略。V.S.O.P. (= Very Special Onetime Performance) は名称に反して1回だけでは終わらなかったが、Milestone Jazzstarsは一発花火だった。

1. Quartet / 2. Tyner & Carter / 3. Rollins / 4. Quartet / 5. Quartet
6. Quartet / 7. Carter / 8. Rollins & Tyner / 9. Tyner / 10. Rollins, Carter & Foster

* * *
Disc 1
1. The Cutting Edge
2. Alone Together
3. Continuum
4. Nubia
5. I Mean You

Disc 2
6. N.O. Blues
7. Willow Weep For Me
8. In A Sentimental Mood
9. A Little Pianissimo
10. Don't Stop The Carnival

Sonny Rollins - tenor saxophone, soprano saxophone (track 4)
McCoy Tyner - piano
Ron Carter - bass
Al Foster - drums

Recorded on September 22 and October 15 & 22, 1978.

Michel Petrucciani / Conference de Presse

数年前の事。四谷のジャズ喫茶『いーぐる』で、このアルバムを初めて聴き、すぐに購入を決めた。帰宅してAmazonで調べたら、中古CDしか見つからず、しかも2万円以上。仕方なく「ほしい物リスト」に登録し、ウォッチし続けてきた。待てば海路の日和あり。2,173円(送料別)という掘り出し物を最近発見。迷わずクリック。

エディ・ルイスはフランス人のオルガン奏者(2015年6月他界)。1971年、ルイスはスタン・ゲッツのグループに参加し、ゲッツの2枚のアルバムにクレジット(ゲッツは、71年にフランスに長期滞在していたようだ)。ペトルチアーニとルイスのデュオによる丁々発止のライブ演奏。2枚組CDで全16曲。『いーぐる』店主・後藤雅洋氏に一歩近づけたようなアルバム。

Disc 1
1. Les Grelots
2. Jean-Philippe Herbien
3. All The Things You Are
4. I Wrote You A Song
5. So What
6. These Foolish Things
7. Amesha
8. Simply Bop

Disc 2
1. Autumn Leaves
2. Hub Art
3. Caravan
4. Naissance
5. Rachid
6. Caraibes
7. Au P'Tit Jour
8. Summertime

Michel Petrucciani - piano
Eddy Louiss - hammond organ

Recorded on June 14 - 16, 1994 at Petit Journal Montparnasse.

Michel Petrucciani / Live

ネットで調べたところ1,500人収容できるコンサートホール。録音は会場に響く音をうまく捉えていて、ライブ感覚を上手に表現している。パーカッションを加えたクァルテットの演奏は、非常に密度が高く最高のパフォーマンス。すっきりしたブルーノートらしいジャケット。

1曲を除いて、ペトルチアーニのオリジナル。その中にMiles Davis Licks(前作のアルバムPlaygroundではMiles Davis' Licksと表記)という曲があり、これは明らかにマイルス作のJean Pierreからフレーズを拝借している。マイルスが他界したのは1991年9月28日。このライブ演奏は同年11月。マイルスへのトリビュートアルバムとも言えるのだ。すべてにおいて満点のアルバムと言いたいが、タイトルが安易、録音日を明らかにしていないという不満が残る。

1. Black Magic
2. Miles Davis Licks
3. Contradictions
4. Bite
5. Rachid
6. Looking Up
7. Thank You Note
8. Estate

Michel Petrucciani - piano
Steve Logan - bass
Victor Jones - drums
Abdou M'Boop - percussion

Recorded in November 1991 at The Arsenal in Metz, France.