Keith Jarrett / My Song

全6曲、キースの作品。2曲目のタイトル曲My Songだけでなく、すべてがキースのMy Songと言ってよいだろう。心を落ち着かせて聴くと、どこからともなく歌が聴こえてくる感じだ。棚の奥にしまってあった古いアルバムを久しぶりに取り出し眺めているような印象。これは、ジャケットの写真からの連想。

キースは、1973年3月のソロ・コンサート、75年1月のケルン・コンサート、76年11月のサンベア・コンサートと自身が課したハードルを乗り越え、77年11月のMy Songに至った。極めて個人的な意見であるが、タイトル曲はMy Songでも、一つの総括としてアルバムはMy Songsとして欲しかった。

1. Questar
2. My Song
3. Tabarka
4. Country
5. Mandala
6. The Journey Home

Keith Jarrett - piano, percussion
Jan Garbarek - tenor saxophone, soprano saxophone
Palle Danielsson - bass
Jon Christensen - drums

Recorded on October 31 and November 1, 1977 at Talent Studios, Oslo, Norway.

Keith Jarrett / Sun Bear Concerts

10枚組LPで発売された1978年頃、絶対に買わないと心に決めていた。お金の問題が一番だったが、レコードを収める棚はすでに満杯の状態。押し入れに平積みするしかなかった。時が過ぎ、6枚組CDボックスセットでリリースされたものの、購入にはさらなる決断が必要だった。そもそも、全13曲398分のピアノソロ即興演奏を集中して聴く自信が自分にあるのか。自問自答したものの、答えは簡単だった。聴かなきゃわからないはずだ。酒屋に並んだ酒がうまいかまずいか。飲まなきゃわからないのである。

京都、大阪、名古屋、東京、札幌でのピアノソロ・コンサート。イマジネーションと闘う長い旅。キース本人は鍵盤を叩き始めたら、終止符をいつ打つかは自分で決めるしかない。だが、アンコールを除いた10曲は、全て30分から40分を少し超える長さで区切りをつけている。まさか、ピアノの上に時計を置いているはずもなく、舞台の袖からスタッフが合図を送っていることもありえない。キースの集中力の限界が、この時間の長さなのだろう。さて、このアルバムのタイトルがなぜに『サンベア』となったのか。その答えは、ライナーノーツで菅野沖彦氏が書いている。これも、アルバムを買わなきゃわからないのだ。

Disc 1
1. Kyoto, November 5, 1976, Part 1
2. Kyoto, November 5, 1976, Part 2

Disc 2
1. Osaka, November 8, 1976, Part 1
2. Osaka, November 8, 1976, Part 2

Disc 3
1. Nagoya, November 12, 1976, Part 1
2. Nagoya, November 12, 1976, Part 2

Disc 4
1. Tokyo, November 14, 1976, Part 1
2. Tokyo, November 14, 1976, Part 2

Disc 5
1. Sapporo, November 18, 1976, Part 1
2. Sapporo, November 18, 1976, Part 2

Disc 6
1. Encores: Sapporo
2. Encores: Tokyo
3. Encores: Nagoya

Keith Jarrett - piano

Keith Jarrett / Bop-Be

1976年10月14日から16日の録音。この3日間の録音が、本作とアルバムByablueに分かれてリリースされた。レコード番号は、Bop-Beが9334、Byablueが9331なので、Byablueが先のリリース。タイトルの感じから、2つのアルバムは静と動を表現しようとしたのだろう。(ここまでをByablueにも書いた)。

CD帯から。「アメリカン・クァルテットが独自のアプローチで伝統に根ざしたジャズをリクリエイト。リリシズムとインタープレイの極限に挑む丁々発止のやりとりは他の追従を許さない」。かなり誇張した表現ではあるものの、迫力に関してはByablueよりも数段勝っている。それを引き出したのは、チャーリー・ヘイデンのベースによるものだろう。2枚組にしなかったのは正解だった。3日間のセッションがどのように進んだのかに興味を抱いたが、キースのディスコグラフィーからは詳細な録音データは見つからなかった。

1. Mushi Mushi
2. Silence
3. Bop-Be
4. Pyramids Moving
5. Gotta Get Some Sleep
6. Blackberry Winter
7. Pocket Full Of Cherry

Keith Jarrett - piano, soprano saxophone, percussion
Dewey Redman - tenor saxophone, musette
Charlie Haden - bass
Paul Motian - drums, percussion

Recorded on October 14, 15 & 16, 1976 at Generation Sound Studios, NYC.