Johnny Griffin / Way Out!

まとまりの良いアルバム。それだけに少しだけ物足りなさを感じてしまう部分もある。全6曲の中で、スピード感があるのがCherokee(チェロキー)。この曲は、ジョニー・グリフィンの記念すべき初リーダーアルバムIntroducing Johnny Griffinでも演奏している。2年前のその時の録音では、豪快さと粗削りが同居していた。本作では、角が取れて円熟味さえ感じる。

そんな意味でグリフィンの成長をうかがえるアルバム。しかしながら、タイトルとジャケットが何を伝えようとしているのかが不明で、グリフィンのアルバムの中では、マイナーな存在になっている。

1. Where's Your Overcoat, Boy?
2. Hot Sausage
3. Sunny Monday
4. Cherokee
5. Teri's Tune
6. Little John

Johnny Griffin - tenor saxophone
Kenny Drew - piano
Wilbur Ware - bass
Philly Joe Jones - drums

Recorded on February 26 & 27, 1958 in NYC.

Johnny Griffin / The Congregation

congregationとは、信徒とか集会の意味。宗教的な用語らしい。だからと言って、演奏が何か宗教染みた内容になっている訳ではない。ジョニー・グリフィンは、自己を解き放つような演奏に徹している。ジャケットのイラストが、そんな雰囲気を醸し出している

グリフィンを支えているのが、ソニー・クラークのピアノ。グリフィンのディスコグラフィーによると、この二人の共演は本作のみ。そして、ポール・チェンバースのアルコが随所に見られ、1950年代後半のジャズを浮き上がらせる。

1. The Congregation
2. Latin Quarter
3. I'm Glad There Is You
4. Main Spring
5. It's You Or No One
6. I Remember You

Johnny Griffin - tenor saxophone
Sonny Clark - piano
Paul Chambers - bass
Kenny Dennis - drums

Recorded on October 23, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Johnny Griffin / A Blowing Session

フロント4管による、タイトル通りの吹きまくりセッション。その中でテナーサックスを3本揃えるのは珍しい。プロデューサーのアルフレッド・ライオンは、音楽的なバランスより、ブルーノートとして売り出したいメンバーを配置したのだろう。それを敢えて表面に出さず、ジャケットはジョニー・グリフィンの文字のみにして、モノトーンで仕上げている。

収録された4曲は、狙い通りの力強い演奏なのだが、アルバム全体としては緩急に乏しく印象が薄くなってしまっている。まぁ、これは仕方のない事だろう。気になるのは、ジャケットに小さくあるVOL.2の意味。ジョニー・グリフィンの初リーダーアルバムIntroducing Johnny Griffinに続く第2作ということだろうか。だが、次作The CongregationにVOL.3の記載はなかった。

1. The Way You Look Tonight
2. Ball Bearing
3. All The Things You Are
4. Smoke Stack

Johnny Griffin - tenor saxophone
John Coltrane - tenor saxophone
Hank Mobley - tenor saxophone
Lee Morgan - trumpet
Wynton Kelly - piano
Paul Chambers - bass
Art Blakey - drums

Recorded on April 6, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.