Pharoah Sanders / Africa

最初の一音でノックアウトされる。全8曲中、ファラオ自身の曲が6曲。このアルバムでピアノ弾くジョン・ヒックス作1曲、コルトレーンのNaima、そしてスタンダード曲のSpeak Lowというバランスの取れた構成。80年代後半、ファラオはストレートでアグレッシブなジャズをやっていたのだ。

注目すべきはSpeak Lowを選曲したこと。ファラオのディスコグラフィーによると、この曲を録音したのは、このアルバムAfricaのみ。ソニー・クラークの1957年9月録音のアルバムSonny's Cribでは、ドナルド・バード、カーティス・フラー、ジョン・コルトレーンの豪華3管フロントでSpeak Lowを録音。ファラオが一本のテナーで3管に対抗した訳ではないだろうが、Naimaを含めてトレーンへの何らかの想いがあったのかも知れない。

1. You've Got To Have Freedom
2. Naima
3. Origin
4. Speak Low
5. After The Morning
6. Africa
7. Heart To Heart
8. Duo

Pharoah Sanders - tenor saxophone
John Hicks - piano
Curtis Lundy - bass
Idris Muhammad - drums

Recorded on March 11, 1987 in Monster, Netherlands.

Pharoah Sanders / Live...

1981年4月、西海岸でのコンサートツアーから5曲(LPは4曲)をピックアップし、1枚のアルバムにまとめたもの。それぞれの演奏のポテンシャルは高いのだが、3か所のライブから寄せ集めているので全体の統一感は欠ける。しかも、1曲目と2曲目は、演奏の日付が特定できていないという録音スタッフの手抜き。タイトルがLive...となっているのは、「ライブ(なんだけど、録音データが…)」という意味なのだろうか。

中古輸入盤CDには次のようなジョン・コルトレーンのメッセージが載っている。これも、いつどこでのコルトレーンの発言なのかは分からない。アルバムとしては極めて不出来だが、演奏は上出来。

Pharoah is a man of large spiritual reservoir. He's always trying to reach out to truth. He's trying to allow his spiritual self to be his guide. He's dealing, among other things, in energy, in integrity, in essences. I so much like the strength of his playing. Furthermore, he is one of the innovators, and it's been my pleasure and privilege that he's been willing to help me.

ファラオは精神的に大きい受け皿を持っているんだ。いつも正直であろうとしている。自分の進むべき方向へ魂を向けている。エネルギーがあり、誠実さもあって、本音で立ち向かっている。彼は演奏に全力を傾けていることが素晴らしい。そして、彼は革新的であり、自分に手を貸してくれることに喜びを感じる。(勝手な訳:自分)

1. You've Got To Have Freedom
2. Easy To Remember
3. Blues For Santa Cruz
4. Pharomba
5. Doktor Pitt

Pharoah Sanders - tenor saxophone
John Hicks - piano
Walter Booker - bass
Idris Muhammad - drums

Tracks 1 & 2
Recorded on April 16-19, 1981 at The Maiden Voyage, Los Angeles, CA.
Tracks 3 & 4
Recorded on April 20, 1981 at The Kuumbwa Jazz Center, Santa Cruz, CA.
Track 5
Recorded on April 12, 1981 at the Great American Music Hall, San Francisco.

Pharoah Sanders / Love In Us All

1曲が20分以上の演奏で、アルバムは2曲で構成。それらを安易に大曲とは言わないものの、ファラオ・サンダースらしいハートフルな演奏である。1曲目は同じフレーズを繰り返すことによって心を揺さぶり、2曲目は音の激しい振幅で心を刺激させる。その様子がジャケットに現われている。手をつないだ人々の「心」の色合いが微妙に異なるのだ。ここにファラオの仕掛けをみたが、録音データがはっきりしていないのは何故だろう。1972年から73年の録音としかない。

以下はCDの帯から。「ワイルドでピースフルな音世界。絶頂期のファラオが綴る、スピリチュアル・ジャズのタペストリー。スピリチュアル・ジャズの覇者、ファラオが作曲とサックスの両面で充実の極みをみせた1枚。ノーマン・コナーズやジェームス・ブランチの参加にも注目したい」。この録音当時、ファラオはコルトレーンに追い付こうとしていた。それを吹っ切ったのは1990年7月録音のアルバムWelcome To Loveだった。ファラオの絶頂期は、90年代に入ってからというのが自分の分析。

1. Love Is Everywhere
2. To John

Pharoah Sanders - tenor saxophone, flute
Joe Bonner - piano
James Branch - flute
Cecil McBee - bass
Norman Connors - drums
Lawrence Killian, James Mtume, Badal Roy - percussion

Recorded in 1972 - 1973.