Pharoah Sanders / Karma

コルトレーン音楽を継承しようとして創ったアルバムなのだろう。しかし、精神性を表に出そうとしすぎた感じがする。コルトレーンが亡くなって2年後のアルバム。所有していたLPも、新たに購入したCDも輸入盤でライナーノーツは一切なし。ファラオ・サンダース自身が解説を拒んだのかも知れない。収録されているのは2曲のみ。1曲目のThe Creator Has A Master Planは32分45秒。LPの片面に入らないことを承知で録音したことになる。なので、LPでは曲の途中で盤面を裏返す必要があった。

アルバム全体を通して鳴り響くのはサンダースのサックスではあるが、それ以上に印象的なのはLeon Thomas(レオン・トーマス)のボーカル。いや、ボイスと言ったほうがいいかもしれない。サンダースの1つの起点となったアルバムだと思っているが、タイトルやジャケット、そして曲名に意匠を凝り過ぎた感じがする。単純にPharoah's Music - Part 1 & 2ぐらいしていれば、より多くの共感を得たアルバムではないだろうか。

1. The Creator Has A Master Plan
2. Colors

Pharoah Sanders - tenor saxophone
Leon Thomas - vocals, percussion
Julius Watkins - French horn
James Spaulding - flute
Lonnie Liston Smith, Jr. - piano
Reggie Workman, Richard Davis, Ron Carter - bass
Freddie Waits, William Hart - drums
Nathaniel Bettis - percussion

Recorded on February 14 & 19, 1969 at RCA Studios, NYC.

Pete Seeger / The Essential

ピート・シーガーは2014年1月27日に他界。享年94。CD帯から。「アメリカ・ポピュラー音楽界の偉大なる先達、歌の発見者であり民謡の採譜者、コンサート・パフォーマー、ピート・シーガーの知る恰好の作品集」。

「天使のハンマー」、「グッドナイト・アーリン」、「漕げよマイケル」、「わが祖国」、「グアンタナメラ」、「花はどこへ行った」、「ターン・ターン・ターン」、「勝利を我らに」。小学生の頃に馴染んでいたこれらの曲は、ピート・シーガーが広めていったものだ。今聴いても心に染み入る。バンジョーの響きが懐かしい。

1. If I Had A Hammer
2. Goodnight Irene
3. Barbara Allen
4. Talking Union
5. Wimoweh (Mbube)
6. John Henry
7. Little Boxes
8. Michael Row The Boat Ashore
9. This Land Is Your Land
10. Guantanamera
11. Where Have All The Flowers Gone?
12. Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is A Season)
13. The Bells Of Rhymney
14. Waist Deep In The Big Muddy
15. We Shall Overcome

Released on June 22, 2005.

Pete La Roca / Basra

ジャズ・メッセンジャーズを率いたアート・ブレイキーは別として、ドラマーによるリーダーアルバムは決して多くない。日本の富樫雅彦や森山威男のアルバムは世界的に見ても珍しい位置づけではないだろうか。そんなことを思いながら、この「バスラ」を久しぶりに聴いた。

「バスラ」とは、イラク南部の第2の都市。夏場は平均最高気温が摂氏40度を超えるようだ。想像するだけで頭がくらくらしてきて、ここで表現している中東的なサウンドに言いようもない気怠さを感じてしまう。そんな感覚をさらに呼び起こすようなジャケットデザイン。特にLの上にAを載せた配置は、ラロカのビート感覚とも一致しているようにも思えてくる。50年代、60年代を通して、リーダーがドラマーのジャズアルバムの中では最高峰だろう。頂上を極めた浮遊感がここにある。

1. Malaguena
2. Candu
3. Tears Come From Heaven
4. Basra
5. Lazy Afternoon
6. Eiderdown

Joe Henderson - tenor saxophone
Steve Kuhn - piano
Steve Swallow - bass
Pete La Roca - drums

Recorded on May 19, 1965 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.