このアルバムは、クインシー・ジョーンズ指揮によるオーケストラとマイルスとの共演で、1950年代のギル・エバンスのスコアを再現したもの。マイルスがギルとのコラボレーションで肥やしとしてきたものを約40年後の1991年7月8日、モントルー・ジャズ・フェスティバルで披露した訳である。マイルスの原点の一つは、エバンスとの協働にあったという証拠が、このアルバムに残されている。
オープニングのイントロダクションを含めた全16曲が次々と進み、56分45秒で完結。ジャケット内に記載されたミュージシャン総数は51名。舞台狭しと並んだミュージシャンの様子は、その全編をYouTubeで確認できる。このライブから3カ月も経たない9月28日、マイルスは65歳でこの世を去ってしまった。すでに死を覚悟したであろうマイルスの音源が詰まった一枚。そして、その映像はYouTubeに遺された。
1. Introduction by Claude Nobs & Quincy Jones
2. Boplicity
3. Introduction to Miles Ahead Medley
4. Springsville
5. Maids Of Cadiz
6. The Duke
7. My Ship
8. Miles Ahead
9. Blues For Pablo
10. Introduction to Porgy And Bess Medley
11. Orgone
12. Gone, Gone, Gone
13. Summertime
14. Here Come De Honey Man
15. The Pan Piper
16. Solea
Performed by The Gil Evans Orchestra and The George Gruntz Concert Jazz Band.
Miles Davis - trumpet
Kenny Garrett - alto saxophone
Wallace Roney - trumpet, fluegelhorn
Quincy Jones - conductor, producer
Recorded on July 8, 1991 at Montreux Jazz Festival, Casino De Montreux, Switzerland.