John Coltrane / Live In Paris

2013年7月7日に、以下のようなことを書いた。ようやく2枚組CDを入手でき、LPから焼いたCDはお役御免となった。

LPで発売された時は、Vol.1とVol.2に分かれていた。演奏時間の関係もあって、2日間のライブが、2枚のLPに分散される結果になった。だが、そんな細かい話はどうでもいい。「圧倒」。出てくる言葉は、このくらいしか浮かばない。「爆発」でも「炸裂」でも構わないが、完全に打ちのめされた感じである。エルビンが、演奏中にドラムを蹴飛ばしてステージを降りたという話が残っている。トレーンは、ライブ演奏で観客を圧倒しただけでなく、メンバーさえも追従できない状況を作り上げてしまったのだ。

ここに破壊寸前のコルトレーン・カルテットがある。トレーンは、このライブ演奏から2年を待たないうちに他界。あっけない死であった。このアルバムで特に貴重なのはBlue Valse。ディスコグラフィーを見ても、この曲が残っているのは、このアルバムだけである。アルバム化されていない私的録音が一回だけあるのみ。コルトレーンの一つの特徴は、気に入った曲を徹底的に演奏していったこと。そして、その曲を肉体化した。Blue Valseはアセンションでのフレーズを分離した形になっている。そこに解があるのかも知れない。曲の途中から入るギャリソンのベースソロ。トレーンに最後まで追従したギャリソン。献身的であったとも感じてしまう。

1. Naima
2. Afro Blue
3. Impressions
4. Blue Valse
5. Impressions

Johon Coltrane - soprano saxophone, tenor saxophone
McCoy Tyner - piano
Jimmy Garrison - bass
Elvin Jones - drums

Tracks 1 & 5
Recorded on July 27, 1965 at Juan Les Pins Jazz Festival, Antibes.

Tracks 2, 3 & 4
Recorded on July 28, 1965 at Salla Pleyel, Paris.

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