黒人として初の世界ヘビー級王者(1908年-1915年)となったジャック・ジョンソン(1878年3月31日 - 1946年6月10日)。そのジャックのドキュメンタリー映画音楽をマイルスが担当。だが、このアルバムは本質的にはマイルス作ではなく、プロデューサーであるテオ・マセロの作品である。録音テープを切り、そして繋いで、さらには、別音源も持って来て仕上げている。
ジャズとロックの垣根を取り払ったアルバムと評価されているようだが、ちょっと違うだろう。ジャズ本来が持っている瞬発性に反旗を翻した一枚。少なくとも、制作する時点では、ロックとの接点などは考えていなかったはずだ。画期的だとは言わないが、1970年代を疾走しようとしたマイルスがここにいる。LPのジャケットは品がなく、ジョンソンの私生活を現したイラスト。CD化で、このイラストは裏面に移動し、マイルスの写真が表面を飾った。
1. Right Off
2. Yesternow
The first track and about half of the second track (recorded on April 7)
Miles Davis - trumpet
Steve Grossman - soprano saxophone
John McLaughlin - electric guitar
Herbie Hancock - organ
Michael Henderson - electric bass
Billy Cobham - drums
The "Willie Nelson" section of the second track, starting at about 13:55 (recorded on February 18)
Miles Davis - trumpet
Bennie Maupin - bass clarinet
John McLaughlin - electric guitar
Sonny Sharrock - electric guitar
Chick Corea - electric piano
Dave Holland - electric bass
Jack DeJohnette - drums
Recorded on February 18 and April 7, 1970 at Columbia 30th Street Studio, NYC.