2001年4月の来日公演は計5回。東京(23日、24日)、大阪(26日)、愛知(28日)、東京(30日)というスケジュール。最初の2日がフリー・インプロビゼーション主体、残りがスタンダード主体。このアルバムは、3回の東京公演からフリー・インプロビゼーションが選ばれている。ということは、アルバム化を念頭に置いた公演だったのだろう。スタンダードを並べた構成では、従来と差別化ができないと判断したのか。
ライブ演奏では圧倒的なパフォーマンスを示したと想像できるが、アルバムでそれを再現するのは、かなり難しい。なぜなら、どの曲も明確なテーマ(フレーズ)を持っていないので、演奏の流れが読めないからだ。簡潔に言えば「浮遊感」。ライブアルバムとしての時空間を共有できない。杉田宏樹氏のライナーノーツ(2002年8月2日)によれば、収納された8曲のデータは以下となっている。3日間の公演を切り取っているので、共有できないのも無理はない。
Disc 1: #1, 2 & 3 - 23日第1部 / #4 - 23日第2部
Disc 2: #1 - 24日第1部 / #2 - 24日第2部 / #3 & 4 - 30日第2部
Disc 1
1. Hearts In Space
2. The River
3. Tributaries
4. Paradox
Disc 2
1. Waves
2. Facing East
3. Tsunami
4. Relay
Keith Jarrett - piano
Gary Peacock - bass
Jack DeJohnette - drums
Recorded on April 23 & 24, 2001 at Bunkamura Orchard Hall, Tokyo.
Recorded on April 30, 2001 at Bunka Kaikan, Tokyo.