マイルスが65歳で死去した1991年9月28日から二週間後の録音。当時、マイルスのLPを片っ端から聴いた記憶がある。一方、キースはこの録音を決意した。キースの唸り声がしっかりと聴き取れる。マイルスへの想いが多くの言葉(唸り)になったのだろう。マイルスが愛した曲で構成されているが、5曲目のFor Milesはキース、ピーコック、ディジョネットによる合作。曲と言うよりマイルスへの哀悼文。そして、3人の連名による実際の哀悼文がジャケット内に記載されている。その最初と最後を訳してみた。
「Miles was a medium, a transformer, a touchstone, a magnetic field; the authentic minimalist (where, although there were so few notes, there was so much in those few notes). ..... Miles never forgot the music; we will never forget Miles. マイルスは媒体、変換器、試金石、磁場であり、本物のミニマリストだった(数少ない音に多くのものを含んでいた)。 ..... マイルスは音楽を決して忘れなかった。我々もマイルスを決して忘れない」。来月末には、マイルスが旅立ってから早30年になる。
1. Bye Bye Blackbird
2. You Won't Forget Me
3. Butch And Butch
4. Summer Night
5. For Miles
6. Straight, No Chaser
7. I Thought About You
8. Blackbird, Bye Bye
Keith Jarrett - piano
Gary Peacock - bass
Jack DeJohnette - drums
Recorded on October 12, 1991 at Power Station, NYC.