Sonny Rollins / The Bridge

モダンジャズを少しでも勉強した人なら良く知っているように、ソニー・ロリンズの雲隠れは有名である。彼なりの理由があったはずだが、ある日突然、表舞台から消えてしまう。このアルバムは、2度目の雲隠れから突如復帰したときの録音。ディスコグラフィーを見ると、1959年3月11日のフランスでの録音でぷっつりと途切れ、約3年後の62年1月と2月にこのアルバムの録音に臨んだ。その3年間、マンハッタンとブロンクスを結ぶウィリアムバーグ橋の上で練習に励んだと言われている。

そんな背景もあって、このアルバムの評価は決して低くはない。だが、ジャズに限らず音楽は背景で聴く訳ではない。ピアノではなく、ジム・ホールのギターを従えたカルテットなのに、十分にその良さが発揮できていない。まぁ、橋の上にも3年と言うけれど、違うな、石の上だな。3年間に1ヶ月足りなかったことが、未完成のアルバムとなったと言いたい。

1. Without A Song
2. Where Are You
3. John S.
4. The Bridge
5. God Bless The Child
6. You Do Something To Me

Sonny Rollins - tenor saxophone
Jim Hall - guitar
Bob Cranshaw - bass
Ben Riley - drums (tracks 1-4,6)
Harry "H.T." Saunders - drums (track 5)

Recorded on January 30 and February 13 & 14, 1962 in NYC.

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