3枚のLPを2枚のCDに焼き直して発売。その際、録音順、すなわちビレッジ・バンガードでの演奏順に並べ替えられた。ライナーノーツで油井正一氏は、再発プロデューサーのマイケル・カスクーナのポリシーによるものだと書いている。ライブ演奏をそのまま伝えるという意味では、その考えは良く分かる。しかし、そのポリシーを貫くならば、割安の2枚組にすべきであった。カスクーナは、ユーザのことは気にしなかったのである。さて、この日のライブは聴きどころ満載なのだが、ポイントは2つ。
1つ目は、Softly, As In A Morning Sunriseを同じメンバーで2度演奏していること。2度目の演奏は、ウィルバー・ウェアのベースが見事に弾けていて躍動感がある。休憩時間に、ロリンズがもっと自由にベースを弾けよ、もう1回やるぞ、とウェアに気合を入れたのだろう。オリジナルLPでは2度目が採用された。
2つ目は、メンバーが異なる午後と夜のA Night In Tunisiaの演奏。ドラムが午後はピート・ラロッカ、夜はエルビン・ジョーンズ。ラロッカの迫力に軍配。夜はエルビンに替わるので、ラロッカは相当に対抗意識があったはず。オリジナルLPはラロッカを採用。61年前のライブ。聴くたびに新しい発見がある。
CD
1. What Is This Thing Called Love?
2. Softly, As In A Morning Sunrise [take 2]
3. Sonnymoon For Two
4. I Can't Get Started
5. I'll Remember April
6. Get Happy
7. Striver's Row
8. All The Things You Are
9. Get Happy [short version]
Sonny Rollins - tenor saxophone
Wilbur Ware - bass
Elvin Jones - drums
LP
1. A Night In Tunisia
2. I've Got You Under My Skin
3. Softly, As In A Morning Sunrise
4. What Is This Thing Called Love
Sonny Rollins - tenor saxophone
Wilbur Ware - bass
Elvin Jones - drums
Don Bailey - bass (track 2)
Pete La Roca - drums (track 2)
Recorded on November 3, 1957 at The Village Vanguard, NYC.