1970年代を前にして、ナベサダが「日本のジャズ」の一つの方向性を示したアルバム。当時としては決して珍しくはないのだが、メンバーは全員日本人。ナベサダを中心にして、ジャパン・ジャズの水準の高さを示したアルバムではある。だがそこに、次の時代への示唆があったかというと、結果「ポップ」だったと言われても仕方がなかった。
50年以上経った今だから言えるのだろう。ナベサダが作り上げたスコアにメンバーは縛られてしまった感じで、刺激も緊張感もない。名曲「パストラル」を名盤「パストラル」にできなかったアルバム。
1. Pastoral
2. Bridge
3. Tokyo Suite: Sunrise / Sunset
4. Gary, Outro Samba
5. Someday In Suburbs
6. Fandango
7. Closing Theme From "Kin-Kira-Kin"
8. Ritmo Saboroso
渡辺貞夫 - alto saxophone, sopranino, flute
田中正大 - French horn
松原千代繁 - French horn
松本浩 - vibraphone
増尾好秋 - guitar
八城一夫 - electric piano
鈴木良雄 - acoustic bass, electric bass, piano
渡辺文男 - drums, percussion
Tracks 1, 2, 5, 6 & 8
Recorded on July 8, 1969 at Toshi Center Hall, Akasaka, Tokyo.
Tracks 3, 4 & 7
Recorded on June 24, 1969 at Toshi Center Hall, Akasaka, Tokyo.