Weather Reportは1971年にジャズ界に現れた。グループと言うより、プロジェクトと称したい。何かの目標があって結成され、それを達成したら解散するような雰囲気を感じた。メンバーの入れ替えが激しく、それに伴ってリスナーの評価も揺れた。その過程の中で、このアルバムが録音された78年頃が絶頂期だったと思う。
『8:30』とライブの開演時間をタイトルにしたライブアルバム。単なるスタジオ・ミュージシャンの集まりでないことを立証しようとしたのだろう。しかし、2枚組CD全13曲中の4曲はスタジオ録音。どういう意図だったのか分からないが、全てをライブ演奏でまとめられなかったのは、Weather Reportのある種の脆弱性を示したような気がする。司令塔ジョー・ザヴィヌルは完璧さを求め過ぎ、そのことが時代に弾き飛ばされたのではないだろうか。
Disc 1
1. Black Market
2. Scarlet Woman
3. Teen Town
4. A Remark You Made
5. Slang
6. In A Silent Way
Disc 2
1. Birdland
2. Thanks For The Memory
3. Badia / Boogie Woogie Waltz Medley
4. 8:30
5. Brown Street
6. The Orphan
7. Sightseeing
Wayne Shorter - soprano saxophone, tenor saxophone
Josef Zawinul - Prophet-5, keyboards, ARP Quadra bass, Korg Vocoder
Jaco Pastorius - bass, drums (disc 2 tracks 4,5)
Peter Erskine - drums, percussion
Erich Zawinul - percussion (disc 2 track 5)
West Los Angeles Christian Academy Children's Choir - vocals (disc 2 track 6)
Disc 1, Disc 2 tracks 1, 2 & 3
Recorded in August - November 1978.
Disc 2 tracks 4, 5, 6 & 7
Recorded in January - June 1979.