コルトレーン音楽を継承しようとして創ったアルバムなのだろう。しかし、精神性を表に出そうとしすぎた感じがする。コルトレーンが亡くなって2年後のアルバム。所有していたLPも、新たに購入したCDも輸入盤でライナーノーツは一切なし。ファラオ・サンダース自身が解説を拒んだのかも知れない。収録されているのは2曲のみ。1曲目のThe Creator Has A Master Planは32分45秒。LPの片面に入らないことを承知で録音したことになる。なので、LPでは曲の途中で盤面を裏返す必要があった。
アルバム全体を通して鳴り響くのはサンダースのサックスではあるが、それ以上に印象的なのはLeon Thomas(レオン・トーマス)のボーカル。いや、ボイスと言ったほうがいいかもしれない。サンダースの1つの起点となったアルバムだと思っているが、タイトルやジャケット、そして曲名に意匠を凝り過ぎた感じがする。単純にPharoah's Music - Part 1 & 2ぐらいしていれば、より多くの共感を得たアルバムではないだろうか。
1. The Creator Has A Master Plan
2. Colors
Pharoah Sanders - tenor saxophone
Leon Thomas - vocals, percussion
Julius Watkins - French horn
James Spaulding - flute
Lonnie Liston Smith, Jr. - piano
Reggie Workman, Richard Davis, Ron Carter - bass
Freddie Waits, William Hart - drums
Nathaniel Bettis - percussion
Recorded on February 14 & 19, 1969 at RCA Studios, NYC.