かなり期待して購入したアルバムである。残念ながら、その期待には応えてもらえなかった。密度の濃い演奏ながら、振幅が足りない。聴き手が感じ取ろうとする前に、演奏がどんどんと先に行ってしまい、指の間を通り抜け掴み取れない。果たして、演奏する側はどうだったのだろうか。
Rejoicing(歓喜)に満ちた瞬間には出会えるが、アルバムを聴き終わった後の爽快感がない。その理由は、ギター、ベース、ドラムという構成にあったように思う。この構成に合う曲を用意できなかったと言えそうだ。オーネット・コールマン作の3曲が演奏されたことをトピックスとして取り上げられているが、このアルバムを語る上では、本質的な要素とは思えない。
1. Lonely Woman
2. Tears Inside
3. Humpty Dumpty
4. Blues For Pat
5. Rejoicing
6. Story From A Stranger
7. The Calling
8. Waiting For An Answer
Pat Metheny - guitars
Charlie Haden - bass
Billy Higgins - drums
Recorded on November 29 & 30, 1983 at Power Station, NYC.