CD帯から抜粋。「優雅な響きをもつ組曲風の〈フォンテッサ〉。16世紀頃のイタリアで上演された即興演劇にインスパイアされた作風には、MJQのリーダー、ジョン・ルイスの美学がもっともよく表れているように思う。他のスタンダード曲も、MJQならではの均整のとれた美しさが感じられるものばかり」。大村幸則氏がライナーノーツを担当しているので、帯の解説も彼によるものだろう。
では、ジャズにおける「美学」や「美しさ」とは…。ここでは、ある意味で「構成力」のことを示しているのだろう。メンバーの誰一人として、派手なアドリブや長いソロを取ることがない。裏を返せば、ハプニングが一切起きない。繰り返し聴いても新たな発見はほとんどない。「美しさ=飽きてくる」なのだ。
1. Versailles
2. Angel Eyes
3. Fontessa
4. Over The Rainbow
5. Bluesology
6. Willow Weep For Me
7. Woody'n You
Milt Jackson - vibraphone
John Lewis - piano
Percy Heath - double bass
Connie Kay - drums
Recorded on January 22 and February 14, 1956.