ソニー・クラークとジョン・コルトレーンが共演したアルバムは本作のみ。この録音から2週間後、コルトレーンはBlue Trainを、そして4ヶ月後にソニー・クラークは超名盤Cool Struttin'を録音する。しかし、互いが共演することはなかった。二人は決してウマが合わなかったのではなく、単なるスケジュールの問題だったと思いたい。
豪華なフロント3管に強力なリズム陣。そんな中で、クラーク自身が自己主張するのは楽ではない。ここでのクラークは、見事なつなぎ役を担っている。自分のピアノによって、メンバーが活き活きと演奏できることを目指したのだろう。この構想が見事に功を奏して、まとまった深みのあるアルバムとなった。自作のSonny's CribとNews for Luluも用意してセッションに臨んでいる。ところで、cribはベビーベッドなどの意味があるが、「住み家」というスラングらしい。所有する輸入盤CDのジャケット内には、セッション風景の写真を掲載。ソニーの住み家で普段着のフロント3人が写っている。
1. With A Song In My Heart
2. Speak Low
3. Come Rain Or Come Shine
4. Sonny's Crib
5. News For Lulu
6. With A Song In My Heart [alternate take]
7. Speak Low [alternate take]
8. Sonny's Crib [alternate take]
John Coltrane - tenor saxophone
Donald Byrd - trumpet
Curtis Fuller - trombone
Sonny Clark - piano
Paul Chambers - bass
Art Taylor - drums
Recorded on September 1, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.