Lou Donaldson / Sunny Side Up

お見事。このジャケットデザイン。言葉で説明する必要なし。デザインや意匠の評価なんて、一瞬で決まる。合議制で決める話ではない。だから、決める人を決めることが大事。ジャズのアルバムもしかり。「これ、最高!」と感じた評論家がライナーノーツを書けばいい。あとは、読み手の問題である。すでにアルバムは購入しているので、「ここが、凄いぞ!」と書いてもらわないと、後味が悪くなるのだが…。

ところが、そういうライナーノーツは極めて少ない。ミュージシャンの生い立ちなどを書いて、アルバムの経緯、そして曲の紹介。そういう情報は、ネットで調べればある程度分かる。それより、何曲目の何分何秒のこのアルトの入り方、ここを聴けば、このアルバムが他にはない緊張感を醸し出しているのだ、のような解説を読みたい。つまり、気付きの話。それが評論家の使命ではないだろうか。で、聴きどころは、6曲目Goose Grease。アドリブがサックス、トランペットと過ぎて、3分28秒からピアノのホレス・パーランの出番。4分過ぎからの19秒間はリズムを揺さぶるピアノ。このアルバムの醍醐味がここにある。

1. Blues For J.P.
2. The Man I Love
3. Politely
4. It's You Or No One
5. The Truth
6. Goose Grease
7. Softly, As In A Morning Sunrise

Lou Donaldson - alto saxophone
Bill Hardman - trumpet (tracks 1-4,6,7)
Horace Parlan - piano
Laymon Jackson - bass (tracks 1,2,4,5)
Sam Jones - bass (tracks 3,6,7)
Al Harewood - drums

Tracks 1, 2, 4 & 5
Recorded on February 28, 1960. at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Tracks 3, 6 & 7
Recorded on February 5, 1960. at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

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