国仲勝男。山下洋輔が沖縄から発掘したベーシスト。「地の底から鳴り響く」とは少し言い過ぎかもしれないが、弦楽器であるベースを打楽器として、つまり右手の人差し指で弦を叩き鳴らすベーシストだった。「だった」というのは、洋輔との出会いの後、1981年2月録音の洋輔名義のアルバム『寿限無 Vol.1』の参加といくつかのライブ出演を最後に、故郷の沖縄宮古島に戻ってしまったから。
暖流である黒潮(日本海流)に乗って沖縄からやってきた国仲。洋輔とのセッションを繰り返し、十分に洋輔流ジャズを吸収できたと判断したのか。それとも、東京の水が合わなかったのか。「喰う寝る処ところに住む処ところ」は、やはり沖縄だと悟ったのだろう。
1. Umbrella Dance
2. Goodbye Prok Pie Hat
3. Bags Groove
4. Uganjo
5. Ca'purange
6. Nurna - Conter-Clockwise Trip
国仲勝男 - bass
山下洋輔 - electric piano (tracks 1,2), piano (track 3)
武田和命 - tenor saxophone (track 3)
小山彰太 - drums (tracks 1,3,6)
佐山雅弘 - piano (tracks 5,6)
坂田明 - alto saxophone (track 6)
清水靖晃 - tenor saxophone (track 5)
向井滋春 - trombone (track 5)
粉川忠載 - trombone (track 6)
古沢良治朗 - drums (track 5)
録音 1979年5月8, 9日 / オンキョー・ハウス・スタジオ