Kenny Burrell / Kenny Burrell & John Coltrane

LPのライナーノーツは、久保田高司氏が担当し、1977年5月11日付けでこう書いている。「最後に一言。これは1967年7月17日にこの世を去ったコルトレーンが、プレスティッジに残した30に近いレコーディング・セッションの内の一つであるが、ここにもジョン・コルトレーンは生き続けている!」。コルトレーン名義のアルバムではないので、的外れな締め括り。

一方、CDでは1999年1月付けで成田正氏が、最後に次のようにまとめている。「ケニー・バレルとジョン・コルトレーン、この異色な顔合わせが照らし出したのは、自由のように見えながら実はハードルだらけの、ジャズの厳しさと豊かさだったのではないだろうか」。つまり、一回限りの二人の組合せでは、不完全燃焼だったと捉えたい。ただし、久保田氏も成田氏も、バレルとコルトレーンのデュオによる4曲目のWhy Was I Bornに、本アルバムの価値があると評価している。これには賛成するのだが、デュオを主体としたアルバムにしていれば、実験的な価値があったはずだ。

1. Freight Trane
2. I Never Knew
3. Lyresto
4. Why Was I Born
5. Big Paul

John Coltrane - tenor saxophone
Kenny Burrell - guitar
Tommy Flanagan - piano (except track 4)
Paul Chambers - bass (except track 4)
Jimmy Cobb - drums (except track 4)

Recorded on March 7, 1958 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

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